#吉居大和 選手 U20🆕👍 pic.twitter.com/JFdhwnMx6v
— 日本陸上競技連盟 (@jaaf_official) July 18, 2020
先日のホクレン深川大会・千歳大会の休むことすら許さない大いなる衝撃から、吉居大和選手についての検索流入がぼちぼち増えています。
大学在学時の記録については胸を張ってお任せください!(←個人ページへ飛びます)と言えるのですが、それ以前の記録について知りたい方にとっては若干肩透かしな気もして、ポータルサイトを謳ってる割になんだか頼りないHPですみません、といった所です。
そこで今回、(新聞記事などで伺い知れる)陸上を始めた頃~中学・高校に至るまでの、吉居くんの主要大会における戦績について、見つけた限りのものをまとめることとしました。
当時のPB、ないし重要と思しき大会を太字にしています。この他にもローカルな記録会や大会への出走があり、全てを網羅してはいません。それでも思ったよりずっと長い記事になりました。
黎明期:田原陸上クラブ(2012~2013年度)
第32回豊橋みなとシティマラソン(2012-11-25)
11部2.0km小学生男子の部
6位 7:06
見つかった限りでは最古の記録?です。私事ですが、当方の1500mPB(中3)だと果たして2km6分台で走れるかどうか?という所。小学5年生にして既にこの域か、という記録です。
愛知県小学生長距離記録会(2013-9-21)
男子1500m DNS
全国大会への選考レースだったようですが、DNS。出走があれば、果たしてどのくらいの走りが見られたのでしょうか。
第38回新城マラソン(2014-01-19)
小学4~6年男子2.0km
3位 7:00
このレースでは弟の駿恭くんも4位、揃って入賞しています。
田原東部中学1年(2014年度)
全中通信東三河大会(2014-06-15)
1年1500m2位 4:35.63
全中通信愛知県大会(2014-8-21)
1年1500m7位 4:36.19
中学1年時にいきなり主要大会で4分30秒台をマークしています。
全中通信愛知県大会では、1位に馬場勇一郎くん(上郷中→中京大中京高→明大)、4位に服部凱杏くん(千種中→佐久長聖高→立教大)と強い同期が名を連ねます。
東三河中学駅伝(2014-10-25)
2区3.0km7位 9:49
愛知県中学駅伝(2014-11-15)
5区3.0km3位 9:41
中学駅伝では3kmをいずれも10分切と1年生ながら区間上位で走っており、非凡なものを伺わせます。
田原東部中学2年(2015年度)
全中通信東三河大会(2015-06-15)
1500m4位 4:20.28
3000m2位 9:11.83
2年生になり、1500mで更にパワーアップ。また、3000mも8分台が見えてきました。
全中通信愛知県大会(2015-08-20~21)
1500m DNS
この勢いで全中出場を狙うかと思われましたが、愛知県大会では残念ながらDNS。
なお、全中陸上自体参加標準記録のこともあり例年3年生の出走が目立つのですが、本年の大会ではこの時期から世代トップであった同期の
林田洋翔くん(桜が原中→瓊浦高→MHPS)
白鳥哲汰くん(春日部豊野中→埼玉栄高→駒大)
服部凱杏くん(千種中→佐久長聖高→立教大)
鈴木芽吹くん(熱海泉中→佐久長聖高→駒大)
佐々木塁くん(盛岡河南中→盛岡第一高→青学大)
・・・などの豪華な顔ぶれが見て取れます。
愛知県ジュニアオリンピック(2015-09-13)
男子1500m 1組6位 4:16.08
豊川長距離競技会(2015-09-22)
男子3000m 13組9位 9:05.34
東三河中学駅伝(2015-10-24)
3区3.0km1位 9:16
愛知県中学駅伝(2015-1-25)
3区3.0km1位 10:03
全中出場は残念でしたが、秋シーズンにかけても記録を順調に伸ばします。
そして地区駅伝・県駅伝の両方で見事区間賞を獲得と、実力を発揮します。
(この年の男子県駅伝は、9分台がわずか3名とコンディション難だったようです。)
田原東部中学3年(2016年度)
全中通信東三河大会(2016-06-11)
1500m2位 4:10.51
東三河総体(2016-07-15)
3000m1位 9:07.84
全中通信愛知県大会(2016-7-21~22)
1500m8位 4:05.56
3000m2位 8:53.83
3年時は地区大会で1500mのPBを更に更新。
そして全中通信の2種目で見事標準突破!全中陸上へ駒を勧めます。
第43回全中陸上(2016-08-21~24)
3000m予選4組5位 8:56.94
(白鳥哲汰、佐藤真優、松山和希、新井颯人など上位)
1500m予選4組6位 4:09.21
(志貴勇斗、クレイアーロン竜波、石田洸介、安部柚作など上位)
一方で、全中陸上では2種目ともPB近くで走破しますが、世代最上位(+1年下の石田くん)の壁に跳ね返されます。同大会の上位の顔ぶれはとにかく豪華の一言です!
第47回ジュニアオリンピック(2016-10-28-~30)
A男子3000m
予選1組8位 8:41.34
決勝15位 8:41.47
愛知県中学駅伝(2016-11-25)
6区3.0km2位 8:40
それでもジュニアオリンピックで3000mのPBを更に更新。県駅伝も8分台で見事走破します。
ここまで中学時代を振り返って…全中陸上やジュニアオリンピックで戦っている以上間違いなく世代上位の選手ではあるのですが、客観的に見れば最上位の壁はなかなか厚いな~という位置にいたように思われます。
しかしその実力は、仙台育英高校への越境入学後に開花します。
仙台育英高校1年(2017年度)
宮城県高校総体(2017-05-26~29)
予選1組2位 4:03.17
1500m決勝4位 3:57.78
東北高校総体(2017-06-16~19)
1500m2組DNS
インターハイ県予選決勝で、いきなりの3分台入賞。東北総体までの調整によっては或いは…という所でしたが、東北総体は残念ながらDNS。
さいたま市ナイター競技会(2017-09-09)
3000m10組5位 8:30.60
宮城県高校駅伝(2017-10-22)
2区3.0km1位 8:39
日体大記録会(2017-11-12)
5000m36組15位 14:25.47
しかし秋シーズンには見事復活し、3000mのPBを更新。
県駅伝で区間賞を獲得した後、日体大記録会で5000m14分30秒切を果たします。
第68回全国高校駅伝(2017-12-24)
2区3.0km2位 8:17
そして高1のハイライトは間違いなく都大路でしょう。同郷で常にトップを走っていた服部くんにはわずかに後塵を拝するものの、白鳥くんに勝利し見事区間2位。例年記録が出る下り基調の区間ですが、それでも8分17秒は見事です。
仙台育英高校2年(2018年度)
チャレンジミートゥくまがや(2018-04-29)
3000m9組3位 8:25.39
宮城県高校総体(2018-5-25~28)
5000m予選1組2位 15:30.81
決勝1組5位 14:57.85
東北高校総体(2018-6-17)
5000m5位 14:18.69
宮城県選手権(2018-07-08)
1500m予選1組1位 3:54.49
決勝 DNS
ホクレン網走(2018-07-04)
5000mE組3位 14:16.58
高校2年の春夏シーズンは総じて順調。3000mのPBをさらに更新。インターハイ予選は5000mに出場し、東北総体では14分10秒台に乗せる会心の走りで全国への切符を掴みます。その後1500m、5000mのPBを更に更新し、来る大舞台に向けて勢いに乗ります。
第71回全国高校総体(2018-8-2~6)
5000m予選1組 DNS
しかし残念ながらインターハイはDNS…。高2シーズンのインターハイでの走りは、正直見てみたかったですね。
宮城県高校駅伝(2018-10-21)
4区8.0875km1位 24:10
県駅伝では長距離区間を任され、順当に区間賞を獲得します。2年生ながら、既に同期の喜早くんと共に仙台育英高の柱として成長します。
第69回全国高校駅伝(2018-12-23)
1区10.0km42位 31:53
満を持して臨んだ都大路1区は、しかし右膝の故障を抱えながらの走りで無念の失速。悔しさと周囲の励ましを胸に、更なる成長を遂げることとなります。
第24回都道府県男子駅伝(2019-1-20)
4区5.0km16位 14:44
意外にも、都道府県駅伝の出走は高2が初。全国高校駅伝の失速からはしっかり立て直してきました。
第42回伊那駅伝(2019-03-24)
4区9.1km1位 27:49
真の完全復活は、この伊那駅伝4区区間賞の走りからと言っていいでしょう。
詳細は4years様の記事をご参照下さい。
仙台育英高校3年(2019年度)
チャレンジミートゥくまがや(2019-04-28)
3000m11組1位 8:06.44
その後、高校3年生時に上がってからは獅子奮迅の活躍。
中大の先輩方をも置き去りにした、衝撃の3000m高校歴代4位でシーズンが幕を開けます。
宮城県高校総体(2019-05-24)
5000m予選1組2位 15:24.74
決勝2位 14:53.19
東北高校総体(2019-06-14~17)
5000m2位 14:31.42
インターハイ予選は順当に上位で突破。1位の喜早くんと仙台育英のワンツーフィニッシュです。
宮城県選手権(2019-07-07)
5000m1位 13:55.10
なんと言っても独走で13分台を出したこの記録会は外せない。
この頃から、勝ちきったレースでの強さや凄みが増してきたように思います。(動画)
全国高校総体(2019-08-07)
5000m予選3組3位 14:29.08
決勝3位 14:08.12
遂に初のインターハイ出走。
インターハイ決勝ではラストスパートが見事に炸裂し、日本人トップで表彰台に登ります。(動画)
プレミアムゲームスin酒田(2019-09-28)
1500m1位 3:48.71
その後ひっそりと1500mのPBを大幅更新したことも驚きです。
ラストが切れるとは思っていましたが、まさか3分40秒台に乗せるとは…と衝撃を受けたことをよく覚えています。(動画)
宮城県高校駅伝(2019-10-20)
3区区間賞 23:15
東北高校駅伝(2019-11-7)
1区10.0km1位 29:25
駅伝シーズンの走りも勢いそのまま。
県駅伝の3区23分15秒(2分50秒/km)は、既に10000m28分台の力があると思わせるほどでした。東北高校駅伝1区10kmも、ぶっちぎりの区間賞。弟の駿恭くんと兄弟リレーを果たします。
2019東北学連競技会(2019-12-01・動画)
10000m2位 30:08.18
第70回全国高校駅伝(2019-12-22)
3区8.1075km8位 23:55
10000mの調整走を経て、再度都大路へ。主要区間の3区でしっかり役割を果たし、仙台育英高の総合優勝に貢献します。
第25回都道府県男子駅伝(2020-1-19)
1区7.0km1位 19:46(区間新)
そして2回目の都道府県駅伝ではスタートの1区を任されます。ここでもラストスパートが炸裂し、区間賞・区間新記録の快走で、見事前年のリベンジを果たしました。
記録を追って思ったこと
その後は10000m高校歴代5位の28分35秒をマークした中大記録会、そして中大入学後初レース・ホクレン深川の13分38秒、千歳の13分28秒…と続いていきます。
小・中学時代からの吉居くんの記録をずっと追って気がついた彼の凄さの一つに、
「全ての学年で、中距離から長距離まで常にPBを更新し続けている=常に成長を続けている」
という点があるのではないかと思います。中学在学時に後塵を拝していた世代最上位の選手たちに、高校3年時には並び、はたまた上に立つ時もあったのは、この事の証左ではないでしょうか。
彼の持つタイム自身がどんどん高いレベルへ達しているのもあり、大学入学以降もこれを維持することはなかなか難しいとは思いますが、これからも我々陸上ファンを驚かせるパフォーマンスを発揮してくれることは間違い無さそうです。
その様子は吉居くんの個人ページで、各種大会後に随時更新していく予定です。ご期待下さい。
ぼやき・本当は全選手やりたい
吉居くんの記録を追うことを通して、地区・県大会を経ての全中陸上への道…とかそのへんがようやく見えてきた気がします。
この作業はたのしい!
本当は別け隔てなく全選手を調べるのが記録サイト管理者としての責任かもしれませんが、選手一人の記事を完成させるのに恐ろしく手間がかかったので、残念ながらたぶん実現しません。。。
(全中1500mで居田くんを発見した時、ちょっと心が揺らぎました 笑)