往路順位との相関については4区と5区が高い結果になりました。見かけ上の数値だけでなく、散布図を見ても「当該区間の順位が悪いけど総合順位が高い(或いはその逆)」といった極端な例は少なく、区間順位の良さがそのまま往路順位へ直結していることが伺えます。
特に往路では後半区間になっても順位の入れ替わりが激しく、大幅アップやダウンが起こり得ることも寄与していると思われます。レース後半でそういった順位変動が起これば起こるほど、往路順位に直結するためです。その次に相関が高いのが1区というのも、駅伝の流れを考えればある程度腑に落ちる結果と言えそうです(ただ、1区に関しては区間順位が良くても往路順位が悪い値も目立ちます)。
復路順位については逆にスタートの6区が最も高い結果になりました。これは、特に安定的にシードを取っていた時代において、伝統的に中大が6区を得意としていたことが大きいと考えます。中位~上位でスタートすれば、区間上位のフィニッシュがそのまま安定的な復路順位に繋がりますし、一斉スタートから同時に出た大学を一気に離すことができた場合も同様です。
次に相関の高い8区ですが、散布図の右下に外れ値に相当する区間順位(区間3位、総合19位@2015年)があり、ここを除けば散布図上も指数ももう少し高くなります。とは言え、4区・5区と往路順位に比べれば、中心から左上(区間順位が良くても復路順位が悪い)へややばらついている印象です。9区・10区も極端に外れた値は無いのですが、区間中位→復路順位上位という組み合わせが多いため、相関係数はやや低く抑えられています。
往路と比べ後半区間の相関がそこまで高くないのは、往路よりも後半での極端な順位変動が起こりづらいことが要因かと思います。特殊区間(5区)が最後に控えている往路と好対照、といったところでしょうか。
総合順位との相関は、多少の前後はありますが往路・復路順位との相関の並びと概ね同様の傾向です。相関の高くない9区・10区で区間上位を取っても、それがイコール総合順位の上位へ繋がるわけではありません。4-6区辺りで大体の順位や位置が決まり、そこからは極端な変動は少なかった…と考えるとしっくりきます。
そういう意味で、復路において相関係数の比較的高い8区は最後の砦、とも言えそうです。