« 前の記事へ 次の記事へ » 吉居大和選手の5000m13分42秒6(非公認記録)の立ち位置を調べてみたby live_ekiden2020年6月8日2020年6月8日 Post Views: 608 昨日は5000mのタイムトライアルを行いました🎌トップでゴールした吉居選手(1)は13'42''6でゴールし、他にも園木選手のPB相当の好走など1年生の勢いが見られたレースになりました!#中大駅伝#新生藤原隊の逆襲#100年目の挑戦#中央特快 https://t.co/W7mr2DBnRU— 中央大学陸上競技部 (@chuo_tf) June 7, 2020 日曜朝にひっそりと、学生長距離界を揺るがすツイートが飛んできました。入学約1月前の3月8日、中大記録会10000mで衝撃の走りを見せてくれた吉居大和選手が、またもやってくれました。5000m学内タイムトライアルで13分42秒6というとてつもない記録での走破です。まず大前提として、近年の学生長距離界のボトムアップを横目に見つつ「10000m28分台は増えたけど、28分30秒切はそうはいない」「5000m13分台も増えたけど、13分45秒切はそうはいない」…という考えが当方の頭の中にあったため、この記録は非公認の学内タイムトライアルとはいえ大変に衝撃的でした。感覚としてすごいのは分かるけど実際はどうか?という疑問を解消するため、吉居選手の記録が過去~現在の記録と比較してどの位置にあるのかを調べてみました。 2020年度現役大学生PB 駒大・田澤選手と青学大・吉田選手の間ということで、留学生を含めても既にトップ10入りを伺おうかという記録です。関東インカレ1部校に限定すれば日本人トップ、これはひょっとすると…?などとも考えてしまうくらいです。(※東海大・塩澤選手の室内記録- 13分33秒44-は除いています。) 歴代大学生PB 明大・阿部選手と山学大・井上選手の間ということで、その他にも各大学のエースの座を彩った錚々たるメンバーが揃っていますね!この表は「大学時代に記録したPB」のみが掲載されているため、例えば上記だと渡邊選手やドゥング選手の入学前PBはカウントされません。そのため順位欄は空欄としておりますが、おおよそ歴代でも80位~くらいには位置していると考えられます。 中央大学歴代PB 既にトップ3入り!上野選手と堀尾選手しか上がいません。 入学直後から、中大陸上部長距離ブロックの歴史に名を残すポテンシャルを持っている…と考えると末恐ろしい選手です。 U20男子歴代Sponsored Link この記録については逆に「まだ上にこれだけいるのか!」という気持ち半分、といった所です。 いずれにせよ、日本を代表する名ランナーたちの姿が見て取れます。 以上のように数字自体も驚きなのですが、この記録の凄さはそれだけではないと考えています。 このご時世に出したのがすごい 新聞報道でも、自粛要請に伴い各大学練習のやり方や練習量に苦心されている様子が伺えます。少なくとも、例年に比べて100%の練習量とはいかない―そんな中での快記録と考えて良いでしょう。 入学後わずか2月で出したのがすごいSponsored Link 高校から大学への生活に順応する期間とも言うべき、入学後2月での記録です。中大ファンの記憶に残るあの上野選手ですら、入学後すぐは適切なパフォーマンスを発揮できたとは言い難い状況でした。上記とも重なるのですが、世相も考えると自らを律する力が相当高くなければできないことだと思います。 6月6日は結構暑かったからすごい タイムトライアルの正確な時間が分からないのではっきりとは言えませんが、少なくともInstagramを見る限りでは日の出ている明るい時間帯に行われたものと推察されます。八王子のアメダス観測データでは6月6日は10時から17時まで26度から28度という暑さで推移しており、また10分おきの値を見る限りでは、特に午後は風も決して弱くありません。吉居選手の公認PB(13:55.10)も2019年7月の記録ということなので、暑さを物ともしない強さがある、とも言えましょうか。特に他の現役大学生PBは秋口の記録が多いことも相まって、凄みを感じます。返す返す公認大会開催が遠いのは残念ですが、既に我々学生長距離ファンの前に圧倒的なポテンシャルを見せてくれた吉居選手の今後の活躍に、大いに期待したいと思います。 ブログ内関連記事 【7/23-24大会結果】東京選手権 全日本大学駅伝関東予選推薦校の7校が決定、中大・創価大圏外へ 関東インカレ標準突破記録まとめ(3月27日現在) データ加工・分析の下準備 10人・16人平均の考察 箱根駅伝区間順位と往復路総合順位の相関 « 前の記事へ 次の記事へ »