全日本大学駅伝関東予選推薦校の7校が決定、中大・創価大圏外へ

全日本大学駅伝関東予選・推薦校7校決定

全日本大学関東予選の書類選考が終わり、推薦校7校と申請結果の詳細が発表されました。

当方の過去記事では日大、中学大、明大、順大、創価大、山学大、日体大までの7校でしたが、今回の書類提出では創価大が圏外、城西大が圏内という結果になっています。

これにより、関東学連からの出場校は、シード校の東海大、青山学院大、駒澤大、東京国際大、東洋大、早稲田大、國學院大、帝京大を合わせた15校となります。

事前情報と異なる創価大の落選については、箱根駅伝10区区間新の創価大・嶋津雄大くん(0:29:15.71)が申請記録に入っていないことが原因ですが後ほど触れるとし、各大学について少しずつですが雑感を記していきます。

選考結果抜粋

1位日本大学 3:51:41.33
2位中央学院大学 3:51:56.06
3位明治大学 3:52:06.11
4位順天堂大学 3:52:28.87
5位山梨学院大学 3:53:12.57
(10秒)
6位日本体育大学 3:53:22.26
(5秒)
7位城西大学 3:53:27.64→ここまで圏内

(7秒)
8位中央大学 3:53.34.55
(1秒)
9位創価大学 3:53.35.77

5位以下の記録の接近ぶりが凄まじいですね…。結果詳細のエクセルファイルはこちら

推薦校7校について

1位日大
予想通り、盤石の通過です。資格記録のうち、ドゥング選手以外が全て綺麗に例の日体大記録会というのが若干気にはなりますが…。
ただ、あの日の日大の勢いはそれくらい凄まじかったです。
急な青葉御大体制とはなりましたが、武者前監督が播いた種は着実に芽吹いていると思います。後は結果を残すのみですね。

2位中学大
こういう選考方法では、やはり層の厚さがものを言いますね。28分台3名に加え、全員が29分20秒以内というレベルの高さは特筆ものです。シード戦線を賑わせる戦力を十二分に持っていると思います。

3位明大
中学大と同様の厚さを誇るのが明大です。しかも対象記録が次週の日体大ほどのコンディションではなかった11月23日の記録が多い、というのもポイントです。箱根での躍進も頷ける所。仮に申請された8人で予選会校が闘うとなった場合、私は明大を一番に推すかなと。シード校崩しなるでしょうか。

4位順大
3月の記録会が反映されずとも悠々突破。28分台4名は選考対象校において最多。
(3月に)記録を出しながらもここに入っていない伊豫田くんなど若手のホープも控えています。
昨年のレースも滑り出し良く、途中までかなり惜しいレース運びでした。リベンジなるか。

5位山学大
無念の箱根駅伝落選からトラックレースでしっかり力を蓄えてきました。そういう意味ではかつての中大とも重なります。新日本人エースも出てくるなど春先のレースでなかなか好調さが見て取れるだけに、勢いは侮れません。

6位日体大
亀田くんきっちり入っていましたね。主催レースで次々好記録を出したことが結果的にうまく運びました。28分台は池田くんのみですが、29分台1桁が3名。ここ数年高位安定する選手が多い印象です。これらに続く選手が出てくればかなり面白い。
高校駅伝の名伯楽・玉城監督の指揮も楽しみです。

7位城西大
山学大と同様、無念の落選から力をつけています。資格ギリギリの年末の記録会が入ったのはある意味幸運でしょうか。
菅原、砂岡、松尾といった高校時代からの実力者+叩き上げエースの菊池くんと、他校と戦える戦力は十分です。

圏外(8位~12位)

8位中大
ファンとしては色々と言いたいところはありますが、なるべく客観的に…。
強力な新入生も加わって、上位戦線すら掻き回し得る力があると思っていただけに残念です。例年予選会では1年生の台頭があるのですが、今回は上位校において1年生の記録が全く換算されていないのも厳しい。
運も無かったなと思います。通過ラインまでわずか6秒91です。

9位創価大
意外な結果となりましたが、資格記録に換算されるはずだった嶋津くん(29:15.71)が休学のためこの位置に。様々な憶測もできよう出来事ですが、これほどの選手です。已むを得ない事情に違いないと私は考えています。
昨年冬のトラック好走した選手は総じて、箱根でフロックでは無いところを見せていたため、出場が叶えばかなり面白かったと思います。こちらも通過ラインまで8秒13と非常に僅差です。

10位神奈川大
ここも冬の日体大記録会でかなり好調に見えたのですが、わずかに届きませんでした。
箱根駅伝5区好走の井出くん、もっと実力がありそうなだけに持ちタイム29分20秒台は惜しかったですね。通過ボーダーにまで接近するだけの層と実力は持っています。

11位駿河台大
前記事は完全に見落としで、申し訳ない限りです。通過ボーダーまで1分差があるとはいえ、ブヌカ、吉里、河合選手以外も8名合計でここまで来るとは…。徳本監督が箱根を本気で狙いに来ている、今年がその年であることがよく伝わってきます。

12位大東文化大
大東大も箱根予選落選からの監督交代、主力の離脱など色々とありました。
しかし日体大記録会で見た限りでは、主軸となる2年生の勢いはかなりのものだったと思います。
上級生の層に若干難ありに見えますが、この位置まで付けてきたことは十分自信になるのでは。

圏外(13位以下)

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以下はやや簡潔に一言ずつまとめていきます。

13位東京農大
一時期に比べ上昇気流でしたが、2-3年生の層がもう少しだったでしょうか。

14位拓殖大
もともとロード型の印象が強い上に28分台の赤崎選手卒業で止むを得ない位置か。

15位麗沢大
ロードの印象が強いですが、トラックの記録も伸びてきています。予選会が開かれればかなり戦えたのでは。

16位国士舘大
箱根予選の戦い方もそうでしたが、全員が平均的に高い走力を持っています。日本人で突き抜ける存在の出現を期待です。

17位法政大
トラックレースへの出場自体少なめなこともあり、ファンもやきもきしているでしょう。もっと実力はあると思います。

18位上武大
ここももっと実力はあると思うのですが、特にトラックレース記録での選考となるとこの位置もやむ無しか。

19位筑波大
全員が資格記録29分台を持っていたのも、それにも関わらずこの位置だったのも意外です。核となる上級生に続く下級生の層の突き上げを期待しています。

20位亜細亜大
毎年1人は頼りになるエースがしっかり出てきているんですよね。なかなかこれ以上に届いていませんが、浮上のきっかけを掴みたい。

21位桜美林大、22位関東学院大は、20位以上とは持ちタイム上大きく離されています。箱根駅伝本戦を狙う大学として、もう少しずつでも上を狙いたい。

専大の提出なしも少し気になりますね。
ただ、わざわざ結果の見えている選考でエントリー制にしたため、こういった大学も1つは出てくるかもと思ってはいました。

関西推薦校について

なお、先に全日本大学駅伝の推薦枠4枠を、書類+代表選考会(8名の10000m走の合計上位1校)で決定すると発表していた関西学連では、

1位立命館大3:56:47 第1推薦校
2位関西学院大3:59:16 第2推薦校
3位京都産業大4:03:05 第3推薦校

—以下で1枠を争う—

4.関西大4:07:27
(4秒)
5.大阪経済大4:07:31
(10秒)
6.びわこ学院大4:07:41

…という発表がなされていました。関西学連の公式発表において

「なお、第 52 回全日本大学駅伝対校選手権大会の第4推薦校は、合計記録が拮抗しており書類審査のみでは推薦校を決めることが難しいので以下の通り代表選考大会を行うことにいたしました。」

と明記されており、この文言は非常に正直でかつ、対応もなかなか柔軟だなと感じていました。

冒頭にも記したとおり、拮抗具合で言えば関東予選の選考結果はそれ以上とも言えます。

既に2ヶ月以上前からこの結果を予見していただけに今更うるさく言うのもなんですが、やはりもう少しなんとかならなかったのか…少なくとも「選考」の名にふさわしい場を学生に用意させてあげられなかったのか、率直に感じています。