第98回(2022)箱根駅伝 中央大学チームエントリー考察3 (2年生)

エントリー予想の3回目は2年生です。4年生と並んで最多の5人エントリー。入学時の層の厚さが徐々に大学長距離界にそのままフィットしてきました。

4年生の記事はこちら
3年生の記事はこちら

※注
各種媒体予想: 新聞やニュース記事、主な個人ブログや動画などで触れられた区間
本人希望・監督: 雑誌の「希望区間」等や選手監督スタッフがニュース記事で言及した区間
予想: 私の単なる予想

5000m 13:46.36 (2021-12-05)
10000m 28:46.35 (2021-11-24)
Half 1:07:39 (2021-03-21)

各種媒体予想:3区
本人希望・監督:7区
予想:3区、6区、7区

高校時代から1500mのスピードは折り紙付き。5000mもハイレベルでかつ入学前に10000m30分切も果たすマルチな活躍ぶりを見せていました。

入学後も着実に記録を伸ばしていますね。
特に関東インカレ1500m入賞から始まった、今期の安定感は見事です。5000mが中心ですがエントリー16人の中では最も出走数が多く、一日2本のレースも含め明確な失敗レースは皆無と言っても良いのではないでしょうか。

今期後半は更に覚醒。10000m28分台は十分あると思っていましたが、そこから間をおかず5000m13分40秒台は驚愕しました。その後関東10マイルも一定のペースで走破し、ロードでの調整もしっかり進んでいるようです。

絶対的な走者がいる区間込みですが、居田くんのスピードが生きるのは下りかもなあと考えています。
序盤下り基調の3区と思いっきり下りの6区、そして本人希望の7区あたりでしょうか。

ハーフマラソンは3月に走ったきりで、着実な積み上げや伸びを見ると来年度は確実に戦力に!と考えていましたが、この急成長振りはもしかするかもしれません。

5000m 13:59.86 (2021-07-07)
10000m 29:03.33 (2021-06-19)
Half 1:03:40 (2020-10-17)

97回予選会131位 1:03:40
97回補員

各種媒体予想:4区、5区
本人希望・監督:4区、7区、8区、9区、10区
予想:4区、7区、8区、9区

高校時代からとにかくロードに強い印象の園木くんは1年時から長距離・主要大会も含めた多数のレースを安定的に走破。2年目は更に力をつけ、大抜擢の全日本予選最終組で大仕事をやってのけました。

間違いなくその後各種大会で主要区間に起用され得る積み重ねをしていたのですが、夏期は原因不明の症状で全く走れない状態が続いていたようです。

来年度また元気な姿を…と思っていましたら、秋口を過ぎてからまたインスタで走っている様を見られるようになりました。MARCH対抗戦では10000mを、その後のハーフマラソンもイーブンペースでしっかり走破し2年連続でのエントリーへ見事滑り込みました。

夏秋とも順調であればあるいは2区抜擢もという選手ですが、その後状態はどうでしょうか。本人希望の4区は復調していれば最もありそうですし、復路の中盤を今年の先輩方のように固めてくれると安心できます。
関口元主将の5区予想は驚きましたが、そこまでは無いにしても登りが強いのであれば、攻めの8区起用は十分考えられますね。

5000m 13:45.19 (2021-09-19)
10000m 28:58.80 (高校在学時記録)
Half 1:04:03 (2021-10-23)

98回予選会82位 1:04:03

各種媒体予想:2区、5区
本人希望・監督:2区、5区、8区
予想:2区、4区、5区、8区

入学前から高い走力と安定感、登り適正で期待されていた中野翔くんがいよいよ本格化のシーズン終盤を迎えます。

一年目は若干足踏みしながらも外野には見えない地道な努力が光り今期は一気に飛躍、主だったレースの全てで主力とし実力を発揮します。監督のコメントや区間配置・集団走での位置取りなど首脳陣の期待の高さも伺えますね。

入学前入学後変わらず評価されている通り、当然何かしら登りが鍵となる区間への出走が見込まれそうです。2区5区どちらを…ということで意見が2分しておりますが、距離対応をどう見るかですね。「昨年の吉居くんと同じ練習」をそのまま受けるなら自分のペースで淡々と登れる5区。「40km走なら負けない」発言からそもそも長い距離には強い…と解釈すれば2区抜擢もあり得ます。

可能性は高くなさそうですが、往路の主用区間4区と復路の登り区間8区も挙げておきます。「2区は上級生68分台」「5区は願望込み72分台」のコメント2つが矛盾しない場合、中野翔くんがここに来るイメージと合致しないためです。

耐えるにせよジャンプアップ期待にせよ、主用区間抜擢は間違いないと思います。

湯浅 仁

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5000m 14:27.02 (高校在学時記録)
10000m 28:47.81 (2021-11-24)
Half 1:03:57 (2021-10-23)

97回予選会179位 1:04:06
98回予選会74位 1:03:57

各種媒体予想:8区
本人希望・監督:6区、7区、8区、9区、10区
予想:8区、9区、10区

長い距離への適正を初年度から見せ実績を積んできた湯浅くんですが、2年目は私の想像以上にスピードと強さをつけてきました。

倉田くん田井野くんと共に関東インカレまではハーフマラソンを中心に強化。箱根予選会では前年より悪条件にも関わらずPB更新で成長の跡を示し、MARCH対抗戦では一気に10000m28分40秒台へ突入しました。5000mのPB×2を超えるこの記録には驚きです。5000mの出走がほぼなく長距離に先に対応したという意味では、昨年度4区で粘走を見せた三須選手と被るところがありますね。

本人希望は復路どこでもということですが、好条件でも悪条件でも極端な失速が皆無な湯浅くんは、後半区間をしっかり固めてくれる役割が期待できそうです。どこに登場しても中上位争いができる力がついていると思います。

5000m 13:25.87 (2020-12-04)
10000m 28:03.90 (2021-12-04)
Half 1:01:47 (2020-10-17)

97回予選会10位 1:01:47
97回3区15位 1:05:02
98回予選会13位 1:02:51

各種媒体予想:1区
本人希望・監督:1区
予想:1区

さて、ファンの皆様お待ちかねの吉居くん。改めて触れるまでも無いかもしれませんが,入学直前の中大記録会から日本選手権に至るまで、1年目は大車輪の活躍でした。

一方、5000mへのピークづくりと箱根出走はわずか1月足らずのスパンでは両立し難く、3区15位という前回の結果は致し方ない面が多々あろうかと思います。

今期はアメリカ遠征後若干噛み合わない部分がありましたが、夏の覚悟の走り込みを経てまた一段と逞しくなりました。箱根予選会・全日本本戦ともにチームのエース格らしい見事な走り。
八王子LDでのチャレンジ後すぐ次の週で10000mPBを出す修正力も素晴らしいです。満を持しての箱根路出走、と言って良いでしょう。

98回大会は往復路ともにスターター固定という予想が大半で、まあ普通に考えたらそうなると思います。自他共に推す1区で、中大に良い流れを作ってくれるはずです。

チームの誰よりも走り込んでスピードもある…となると2区どうでしょと素人目には思う点もありますが、まずは得意のスタートダッシュを見せて欲しいものです。本人が納得の行く走りができれば、自ずと結果は付いてくるものと思います。