【9/11-13大会結果】全日本インカレ1日目、3日目―吉居くん圧巻の5000m制覇

全日本インカレがあっという間に全日程終了しました。
このご時世すっかりおなじみとなったLIVE配信もあり、家にいながら実際に観戦しているかのような…と言いたいところでしたがまあ色々ありましたね。それは最後の方にでも記しておきます。

いつもの通り長距離ブロックの記録をまとめていきます。

8位 山田 俊輝(1) 3:51.81

今期は得意の距離に絞って実績を積み重ねてきた山田くんが、今回も満を持して出走。
この時間はちょっと仕事で外していたため、ラスト一周手前からしか見られませんでした。

ラスト一周に差し掛かる時は先頭付近が割合横長めで4-6番手くらい?
ここからスパートで先頭を伺うには十分かと思いましたが、そこからは離されてしまいました。ツイートや書き込みなどを追っていると、スタートから中盤にかけての位置取りなどに苦心したような情報がちらほら。なんとなく東京選手権決勝のような展開をイメージしました。

順当であれば関東インカレにも出てきてくれると思いますので、引き続き期待したいと思います。

5位 森 智哉(3) 3:49.02

こちらも1500mでの出走がすっかりおなじみになってきた森智くん。
2組スタート直後から1周目は最後尾に位置。入りの400mが61秒と早めだったのもあり、落ち着いていたのでしょうか。2周めから中程へ出ると、800m終了時には前方へとなかなか良い位置取り。ラスト一周も上位にはかわされるもののしっかり伸びて3分50秒切のフィニッシュ。プラスの2番手で、大舞台の決勝進出を決めます。

1位 小林 青 (鹿屋体育大3) 3:48.23
2位 高橋 佑輔 (北海道大3) 3:48.92
3位 大竹 康平 (広島経済大4) 3:49.45
4位 前田 舜平 (明治大4) 3:49.50
5位 佐久間秀徳 (明治大3) 3:50.59
6位 菖蒲 敦司 (早稲田大1) 3:50.73
7位 溝口 仁 (東海大1) 3:50.78
8位 前川 優月 (東京国際大4) 3:51.41
9位 市村 朋樹 (東海大3) 3:52.39
10位 栁本 匡哉 (早稲田大1) 3:53.03
11位 菅沼 隆佑 (日本体育大4) 3:53.65
12位 森 智哉 (中央大3) 3:53.72
13位 川瀬 翔矢 (皇學館大4) 3:53.72
14位 武村 知浩 (龍谷大3) 3:54.40
15位 梶山 拓郎 (流通経済大4) 4:00.41

同日、続いての1500m決勝。地方の大学を中心に、やはり中距離はこの選手だろうという名がたくさん見られます。

予選から一転、スタートから一貫して積極的な位置取りで勝負をかけてきた森智くん。
ラスト一周手前では先頭を伺おうかという勢いですが、そこからは上位入賞を果たした選手たちの素晴らしいスパートに若干離されました。
ただ、予選でのクレバーな走りといい、決勝でのワクワクする走りといい、昨年の全日本インカレからの、確かな成長を見せてくれたと思います。

全体の結果としては、上位3名は流石という他ない顔ぶれ。その中で、4位の明大・前田選手の入賞は驚きですね。もちろんスピードがあることは知っていましたが、あまりこの距離のイメージがなかったもので…。

3000mSC決勝(11日)

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1位 三浦 龍司 (順天堂大1) 8:28.51 NGR
2位 北村 光 (早稲田大1) 8:49.92
3位 諸冨 湧 (早稲田大1) 8:50.70
4位 森下 舜也 (順天堂大4) 8:52.05
5位 川瀬 宙夢 (筑波大6) 8:52.74
6位 内田 賢利 (立教大1) 8:53.69
7位 新家裕太郎 (創価大2) 8:54.72
8位 今江 勇人(千葉大M1) 8:55.11
9位 吉田 匠 (早稲田大4) 8:59.86
10位 小原 響 (青山学院大1) 9:06.26
11位 萩原 璃来 (中央大4) 9:11.43
12位 松村 匡悟 (筑波大2) 9:44.47
13位 藤田 竣也(神戸大M2) 9:58.34

3000mSCはチーム唯一のB標準突破、萩原くんが出走。
この種目ですが、ファンの皆さんなら誰もが予想したとおり順大のルーキー三浦くんが圧倒的すぎて、カメラワークが彼を追うのみに集中してしまいました。お陰で展開がさっぱり分からなかったのですが、これはまあある意味仕方ないかなと思います。

萩原くんは入り積極的で入賞ラインをキープしていたのですが、最終的な結果だけを見れば本人として悔しい結果になったでしょうか。関東インカレで有終の美を飾って欲しいものです。

三浦くんが圧倒的なのは既に触れましたが、早稲田大のルーキー2名も合わせて表彰台独占したことも驚きでした。記録も良いですね。
その他では、筑波大川瀬くんの追い込みや、立大のルーキー内田くんの積極的な走りと入賞が印象に残りました。

1位 吉居 大和 (中央大1) 13:40.04
2位 川瀬 翔矢 (皇學館大4) 13:42.60
3位 鈴木 芽吹 (駒澤大1) 13:43.07
4位 加藤 淳 (駒澤大4) 13:43.61
5位 レダマ・キサイサ (桜美林大4) 13:44.23
6位 ルカ・ムセンビ(東京国際大2) 13:46.26
7位 塩澤 稀夕 (東海大4) 13:48.59
8位 吉田 圭太 (青山学院大4) 13:50.66
9位 中西 大翔 (國學院大2) 13:54.88
10位 臼井 健太 (國學院大4) 13:55.52
11位 清水 颯大 (順天堂大4) 14:14.91
12位 吉岡 遼人 (立命館大4) 14:15.99
13位 三浦 拓朗 (中央大3) 14:18.68
14位 花尾 恭輔 (駒澤大1) 14:19.25
15位 山田 真生 (立命館大2) 14:19.66
16位 山谷 昌也 (東京国際大2) 14:26.22
17位 小袖 英人 (明治大4) 14:30.96

最終日に行われた5000m決勝は、ホクレンの連戦でPB更新と勢いに乗る三浦くんと、我らがスーパールーキー吉居くんが出走しました。配信があまり映らず展開を逐一確認できませんでした、2名とも積極的な位置取りで、13分40秒フィニッシュのペースに果敢に挑んでいったようでした。

三浦くんにとってはPBを10秒以上上回る走り、惜しくも3000m手前先頭集団がばらけた所でやや離れてしまいます。

吉居くんは先頭に出ること自体は無くとも、良い位置をキープしラスト一周のスパートで突き放す得意の展開かと思われました。

…やはりラスト一周は56秒と凄まじいスパート!
キサイサくんをラストで突き放し影も踏ませないという展開は、流石に私も想像していませんでした。ラストだけで後続を3秒ほど突き放す完勝で見事優勝。しかもフィニッシュ後の様子を見ると涼し気な様子にも見え、そこにまた凄みを感じました。

三浦くんも大きく崩れず14分20秒切でフィニッシュ。ホクレンで競い合った駒大・加藤くんが最後までこのペースに耐え大幅PBという展開だっただけに、惜しかったですね。大舞台でのチャレンジに拍手を贈りたいと思います。

ラストの直線で2位に浮上した川瀬くんも流石の強さ。駒大のルーキー鈴木くんもホクレンに続いての13分40秒台でやはり強い。10000mと連戦のキサイサくん、ムセンビくん、塩澤くんなどもやはり各大学のエース格、強いです。種目を絞っていれば違う展開もあり得たかもしれませんね。見ごたえのあるレースでした。

あまり映らなかったレース展開は、4years様の記事がよくまとまっています。

10000m決勝(11日)

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1位 ジェームズ・ブヌカ (駿河台大3) 28:05.66
2位 フィリップ・ムルワ (創価大2) 28:06.52
3位 レダマ・キサイサ (桜美林大4) 28:14.13
4位 田澤 廉 (駒澤大2) 28:22.48
5位 西山 和弥 (東洋大4) 28:43.17
6位 藤木 宏太 (國學院大3) 28:55.70
7位 塩澤 稀夕 (東海大4) 28:59.53
8位 手嶋 杏丞 (明治大3) 29:02.30
9位 ポール・オニエゴ (山梨学院大3) 29:02.71
10位 ルカ・ムセンビ (東京国際大2) 29:17.98
11位 鈴木 聖人 (明治大3) 29:37.01
12位 デジェン・テスファルムウェルドゥ (星槎大1) 29:54.10
13位 湯原 慶吾 (青山学院大3) 29:55.46
14位 ポール・ギトンガ (国士舘大4) 30:16.61
15位 横山 徹 (日本大4) 30:27.86
16位 中谷 雄飛 (早稲田大3) 30:34.01
17位 樋口 翔太 (日本大2) 30:39.65

中大勢の出走はありませんでしたが、11日の10000mの結果にも触れておきます。
キサイサ、ムルワ、ブヌカくんと最後は三つ巴になりましたが、そこに序盤から挑んでいった田澤くん、塩澤くん、手嶋くんのチャレンジは見事でした。特に最後までほぼ落ちず走りきった田澤くんはやはり強いですね。

東洋大・西山くんの復活の走りも心躍る結果です。山学大・オニエゴくんも来日以降徐々に強くなっている印象です。

ライブ配信実施のアンケートにご協力ください

本大会の無料ライブ配信ですが、日本学生陸連の運営側も苦心されている様がとてもよく伝わってきました。

日本インカレの公式HP内で、ライブ配信実施に関するアンケートが公開されておりますが、よろしければ本記事を閲覧頂いている皆様にもご協力賜りたいと思います。

実況の名前間違いを繰り返す等苦言を呈したい部分も無いではないですが、
「現在の配信は、競技場内の大型スクリーン用に制作された映像を分岐し、担当の委員(1名)が配信しております。」
・・・との記載通り、人員含めたリソース不足による所が大なことが明らかなため、無料で配信を享受している立場であまり大きな事は言えません。

昨今の社会情勢が今後いつまで続くか、どのように展開するか分かりませんが、少なくともライブ配信の実施が今後様々な形で広がっていくことは想像に難くありません。

必ずしも有料配信を求める方ばかりでは無いかと思いますが、我々ユーザー側が求める配信の質を担保するには、最低限身銭を切る必要はあるかなと。(一般開放の記録会はさておいても、そもそもインカレは元々入場料払って観戦するものですし…。)

最後に一言付け加えておきますが、長距離種目の映像が見られないからと言ってYoutubeの悪評価がどんどん増えていく様は、見ていてあまり気持ちの良いものではなかったです。気持ちは分からなくもないですが、他種目への配慮や敬意は最低限持つ必要があると認識しています。長距離…というより「駅伝ファン」への悪評にも繋がりかねないと危惧しています。