高校駅伝も終了し残すは年末の記録会のみ。
第101回箱根駅伝の出走まで、既に10日を切っております。
例年ですと各学年ごとに選手の主な記録紹介、及び区間エントリー予想のようなものを4回に渡ってお届けする時期ですが、なかなかまとまった時間が取れないため、前回大会前に引き続き往路復路の2回に分けてエントリー予想的なものを行うこととしました。
毎年申し上げている通り、私の考えとしてエントリー予想=外れる選手予想になってしまうのはあまり好ましくないので、今回のやり方でもいずれかの区間に全選手が登場します。
あまり予想としては面白みが無いとは思いますが、ご了承頂ければ幸甚です。
ご閲覧にあたっては、以前記したコース紹介も合わせてご覧頂ければと思います。
1区21.3km(大手町~鶴見)
区間記録 吉居 大和(中央大2) 1:00:40
学内最高 同上
本人希望:園木(6区以外)、溜池、本間、岡田、原田
媒体予想:吉居駿、本間、岡田
予想:吉居駿、吉中、本間、岡田、原田
1区は勝負のポイントとなる上り下りの部分を除けば、フラット気味かつ例年追い風の展開が多く比較的走りやすい区間です。
2年時の全日本1区でスターターとしての適性を発揮した吉居駿くんを始め、MARCH対抗戦で自ら仕掛ける強さも見せた本間くんや、高い安定感を持つ岡田くんなどが挙がりそうです。
個人的には集団走がうまく長い距離にも強い、かつ予選会での成長ぶりのアピールに成功した原田くんを推したい思いもありますが、牽制気味の展開で無い場合上位に望まれる61分台のカバーとなるとどうか、という所もあります。
長距離対応+ラストのキレという面では、吉中くんも良いのではないかと思います。
相手の出方を見てのオーダーよりは正攻法の方が結果的に良い、ということは外野から見てもなんとなく伝わりますので、小細工なしエース格投入での先制攻撃の可能性は大いにあると思います。
100回大会は留学生の作ったハイペースでスタートし全体的な記録も伸びる、という展開でしたが、来年はどうでしょうか。いずれの選手でも上位のタスキリレーを期待したいです。
2区23.1km(鶴見~戸塚)
区間記録 イェゴン ヴィンセント(東京国際大2) 1:05:49
学内最高 吉居 大和(3) 1:06:22
本人希望:園木(6区以外)、本間、溜池、吉居駿、岡田、佐藤大(アップダウン)
媒体予想:溜池、吉居駿、岡田
予想:溜池、吉居駿、岡田
2区はご存知花のエース区間、ラストの権太坂の登りを含めコース難易度が相対的に高い区間でもあります。
既に藤原監督が溜池くんの起用を明言しており、会見当時8割と思しき回復度を更に高められれば、起用に関して異論はないでしょう。駅伝のみならず各種大会での安定感に加え、今期前半の好調さは言わずもがな。万全な状態でスタートさえすれば、必ず良い結果をもたらしてくれると思います。
吉居駿くんも2区出走を希望していますね。兄・大和選手の歴史に残る三つ巴の戦いも3年時。距離そのものは踏めており、レースとしての長距離出走にのみ不安が、とのことですが、荒川ハーフでそこもある程度払拭されたかと思います。元々の力を考えれば起用は十分あり得るでしょう。
ルーキーイヤーの今期、一切外すレースが無かった岡田くんも有力な候補ですね。1年生の2区出走となれば、池田圭介さんや松田和宏さん以来でしょうか。全日本2区の堂々たる走りを見れば、大きなアドバンテージとは行かないまでも、他校のエースと戦える安心感はあります。例年好天に恵まれますが、万が一コンディションが荒れた場合でも岡田くんの安定感は生きてきそうです。
3名とも実力的には甲乙つけ難く、2区の記録向上もあいまって67分前後或いはそれ以上の水準が期待されます。
3区21.4km(戸塚~平塚)
区間記録 イェゴン ヴィンセント(東京国際大1) 0:59:25
学内最高 中野 翔太(3) 1:01:51
本人希望 園木(6区以外)、本間
媒体予想:吉居駿、本間、岡田
予想:本間、岡田
スピード区間の3区ですが、前半の走りやすさからは一転、後半の湘南海岸以降の気温上昇や風の攻略が重要となってきます。ここも1-2区同様に主力中の主力が走るという布陣になるでしょうか。
ここを希望している本間くんは、序盤の下りコースから行ってもしっくりきますね。序盤から突っ込んで粘る力が求められますが、荒川ハーフ折り返し後の向かい風に負けなかったことを考えると、期待できそうです。
後半の気温や風に対しては、悪コンディションも跳ね返した高位安定の象徴的存在・岡田くんが最も安心して見ていられそうです。
この区間に限った話ではありませんが、近年の記録水準向上が激しく、日本人選手が60分台、或いはそれを切る水準で走破してくるなど、スピード・スタミナ両面での差が大きく出てきそうな区間です。展開次第ですが基本的に学内記録を上回る水準での決着となりそうです。
4区20.9km(平塚~小田原)
区間記録 イェゴン ヴィンセント(東京国際大4) 1:00:00
学内最高 吉居 駿恭(1) 1:01:49
本人希望:園木(6区以外)、白川、本間、岡田、佐藤大(アップダウン区間)
媒体予想:白川、吉居駿、本間
予想:白川、吉居駿、岡田
4区です。細かなアップダウンやラストの登りなど難しい区間。
経験者の吉居駿くんは、難易度の高いコースを1年時よりも更に高い水準でこなしてくれるでしょう。もちろん今期充実の白川くんがここに入れば、攻めの一手ともなり得ます。湯浅先輩の爆走と、寸分違わぬ姿を期待です。
本間くんが3区に来た場合、岡田くんがここで箱根路デビューし吉居駿くんの記録を狙うというのも有り得そう。ここまでの区間でチームの想定をやや下回った場合でも、取り返せる安心感があります。本人から希望区間として出た(12/1時点)のは驚きでしたが、そうすると必然的に1-3区の陣容も固まってくるかもしれませんね。
ここまでの往路4区間は、前回大会同様エース級の選手たちがどの区間を担うか、に論点が集約されるため、複数人並べる予想を書いても面白くはないなというのが正直な所です。
ただ復路のポイント区間、特に序盤7区にこれらの選手を敢えて残す、という作戦も100回大会同様に有り得そうです。29日時点でのエントリーのみから各選手の状態を推し量ることは、層の厚さも相まって例年以上に困難かもしれません。
【記事更新・陸上競技部】
— 「中大スポーツ」新聞部 (@chuosports) December 24, 2024
「【箱根駅伝直前特集2025/捲土重来】第1回 岡田開成(法1)×田原琥太郎(文1)」
の記事を更新しました。https://t.co/91Azgv0IwN
#新紅の挑戦
#箱根駅伝
#中大スポーツ
5区20.8km(小田原~箱根)
区間記録 山本 唯翔(城西大4) 1:09:14
学内最高 阿部 陽樹(2) 1:10:36
本人希望:園木(6区以外)、佐藤大(アップダウン区間)
媒体予想:阿部、園木、佐藤大
予想:園木、佐藤大
さて山登りの5区。前回大会同様、監督や選手自身の外向けコメントを受けて、有識者等も含め空中戦が繰り広げられていますね。
学内記録及びコース変更後の歴代上位記録を持つ阿部くん…という選択肢は昨年度から影を潜め、ここに来て5年目での箱根路初出走を目指す園木くんの名前が急浮上しています。網走記録会の快走以降姿を見られず心配しましたが、奥多摩駅伝登りコースの区間新記録爆走で、ここ1本を目掛けた調整の可能性を伺わせました。
対抗馬としては、同じく男鹿駅伝の登りコースで非凡な走りを見せ、各種レースでの安定感抜群の佐藤大くんでしょうか。
元々持ちタイムに見合わず長い距離やロードを苦にしないランナーでしたが、1年目の序盤から早くも好タイムを連発、酷暑の予選会も含め崩れること無くレースを攻略し、MARCH対抗戦も好走。次世代の山登り候補と呼ぶに相応しい存在です。
持ちタイム、登りへの強さの両面から両者は拮抗しています。登り適性でどこまでも上を目指せる区間であり、監督の攻めの5区という発言も聞けましたので、誰が走るにせよ非常に楽しみです。