師走の時期に色々やってたら第2弾がとんと遅くなってしまいました。
Twitterでつぶやいた走力価推定も結構面白そうなのでいずれ形にしたいと思います。
ある年の全大学・全てのトラック記録を基に、
「その記録会の環境・一緒に走ったのが誰か」
等々の情報を全て盛り込んで平準化し、
「同一条件で走った時の真の走力値」
を推定することができる…
かもしれません
画像は作成検討中でツッコミどころ多数ですが、年末年始ちょっと頑張ってみます https://t.co/FCDV5DIMDD pic.twitter.com/cq09kG0IAV— しょう@駅伝関係実況垢 (@live_ekiden) December 23, 2020
さて、なるべく多方面へ配慮しつつの区間エントリー予想第2回、今回はダブルエースと脇を固める選手も成長著しい3年生です。
井上 大輝
まずは先日の日体大10000mで驚きの走りを見せてくれた井上くん。
5000m 14:07.07 (2020-10-24)
10000m 28:47.62 (2020-12-05)
Half 01:05:20 (2019-11-10)
同期の三浦くんとは須磨・西脇のダブルエースが進学として話題になりました。
1年目は未だ身体が成長途中というコメントもあったように、大学での競技生活にやや苦戦気味のように見えました。
しかし2年目になると少しずつ結果が出始め、長い距離への対応やラストスパートを見事に決める機会も多くなってきました。もともと1500mが速い選手ではありましたが、2年時に久々に走ったと思えば3分50秒切の1位快走!を見た時はとても驚いたのを覚えています。
今年に入っては出走数こそ少ないものの、3000mと5000mでPBを更新。学連記録会10000mで終始後方にいた時はどうしたのかなと思いましたが、2週間後にはしっかり修正してきました。
驚きの10000m28分40秒台・組1位大幅PBのフィニッシュで、2年連続のエントリーを勝ち取ります。
予想区間
1区、3区、10区
予想区間ですが、外から把握できる情報としてはまだハーフ距離に若干未知数な部分もあります。
ただ、学連記録会&日体大と2本綺麗に揃わなかったにも関わらずエントリーされたことから、おそらく首脳陣から見ても相応の実力が付いてきてるものと想像します。
コース攻略が相対的に容易?な3区10区に加えて、先日の10000mの動画を見ると1区いけるのでは…という気持ちも出てきました。
先日同レースで大幅PBを出した助川くんとは対象的に、序盤は後方で溜めつつ先頭集団の振り落としにはしっかり対応、そしてラスト一周手前でスパートするという、正に1区のお手本のような展開でした。特に95回大会以前のような、序盤は牽制してのスタートとなるとかなりハマりそうな気がします。
牽制スローの1区という事自体、特に来年は起こる確率が低そうという点は気になりますが、耐えに耐えて花開いた今期の勢いを、そのまま出走につなげて欲しいものです。
手島 駿
次は、安定的な刻みとロードの強さが光る手島くんです。
5000m 14:07.66 (2020-10-24)
10000m 29:08.91 (2020-11-21)
Half 01:02:50 (2020-10-17)
國學院久我山高時代から実績のあるスピードと、ロードの強さを引っさげ進学。
1年時からコツコツ積み重ねてきて長距離に徐々に対応しつつ、安定感もどんどん増してきました。高校→大学長距離界を経てのなだらかな成長曲線は、お手本のような流れです。
今シーズンは走れば全てPBと絶好調。記録も安定感も高いレベルを維持しつつ初の本戦へ臨みます。
予想区間
5区、8区、9区
入学時から藤原監督の「登りに強い発言」があり、また本人希望区間ということで8区が最も有力視されますね。また監督のいう安定的な「中砲」のイメージに、正に合致する選手の一人がこの手島くんと思います。
8区有力ということは必然的に5区リザーブを兼ねる可能性があるわけで、この辺りはどうでしょうか。年間通しての積み上げと安定感は畝くんにも引けを取りません。限りなく低いでしょうが、直前の調子によっては5区8区入れ替えという可能性も?
8区は同じく希望していると思しき別のランナーもいるので、登りという点を特に考慮に入れなければ9区も十分ありそうです。
私としては、予選会の見事なビルドアップ走は特に復路での武器になり得ると感じています。どこを走るにせよ、3年間の積み重ねを存分に開放して欲しいと思います。
三浦 拓朗
続いては、名実ともに中大の柱の一人として成長した三浦くんです。
5000m 13:53.91 (2020-07-18)
10000m 28:20.13 (2020-11-21)
Half 01:02:27 (2020-10-17)
同期の中では唯一の5000m13分台持ちで入学、前述の井上くんとともに兵庫のダブルエースとして将来を嘱望されます。
その実績に違わず初年度から高いレベルで安定的に結果を出します。長距離対応も非常に早い上出走もコンスタント、同学年の正に要として今年度も大活躍でした。
トラックのラスト一周惜しいな~と思う場面が昨年までは何度か見られたのですが、今期のホクレン・八王子LDや箱根予選会の高速ラップを見ると、その点からも隙の無いランナーになりつつある、そんな気がしています。そういうハイレベルな走りとにこやかな表情のギャップも楽しい選手です。
予想区間
1区、2区、3区、4区
エースの一角として挑む箱根路、もちろん経験のある3区でポジションを上げる…という役割が最も適していそうなのですが、往路特殊区間以外はどこでもあり得ると思います。
個人的には超高速の1区も対応できるだろうという見立てですし、序盤の難所・4区の出走でも十分にポジションアップが見込めそうです。
2区はどうだろう?と思いながらも、ここは同学年の森凪くんへの対抗心も(春夏秋冬後編など参照)あるかと思いますので、出走を競って欲しいなという個人的な思いを多分に反映しています。
いずれにせよ出番があるのなら順当に往路の早い所、また出走する区間がいずれも重要な所であるのは変わりないと思います。
4本柱の名に相応しい走りを見せてくれることでしょう。
森 凪也
最後に、同じく中大の大黒柱の一人で頼れるエースの森凪くんです。
5000m 13:56.74 (2020-07-08)
10000m 28:22.28 (2020-11-14)
Half 01:02:08 (2020-10-17)
高校時代は障害走や1500mでもインターハイ出場経験があり、どちらかと言えばトラック、しかも中距離が得意な選手という印象でした。
それが1年時秋からは5000mで組1位を貪欲に取りに行く走りを連発。ロードでも神奈川マラソン、八王子駅伝と連続で結果を出すと、初の10000mでは当時のレギュラーの一角に食い込む好走で、正に覚醒といった様相でした。
そこから2年時の高位安定的な走りは、ファンの方が皆ご承知のとおりです。
チームとしては大苦戦の96回箱根予選会でも、窮地を救う飛び出しでハーフマラソンの結果を残します。そして満を持しての2区出走…のはずでしたが、96回大会は直前で調子を落とし7区区間12位という結果でした。
更にパワーアップした今年は、出走した全ての距離でPBを更新。箱根予選会でもそうでしたが、序盤からとにかく先頭に積極的に食らいつき、表情を歪めながらも食らいつく走りは、見ている者の胸を打ちます。
予想区間
1区、2区
何はなくとも2区ですが、2区以外にあるとすれば、1区が現存の区間記録を基準とした超高速展開になる場合でしょうか。
今年の箱根予選会のような序盤から牽制一切無しの場合、またそれに近ければ近いほど凪くんのスタイルにばっちり嵌る気がしますし、誰が相手でも間違いなく上位で来てくれる、そんな安心感もあります。
とは言え藤原監督が外向けに公言して憚らないように、当然ながら2年越しの2区出走が最有力かと思われます。稼ぐ区間とはならずとも、堀尾くん3年時の2区かそれ以上のイメージは十分可能なため、こちらの出走でも間違いなく序盤の良い流れを作ることができるでしょう。
昨年の7区配置でファンはやきもきさせられましたが、更なる充実で臨む今期は序盤以外の配置はほぼあり得ません。「新生藤原隊の逆襲」の先導役として、役割を果たしてくれるものと期待します。