第98回箱根駅伝7区定点観測

98回大会の区間ごと振り返り7区です。かつての印象だと新入生のデビュー区間でもあったのですが、4区の逆ということで、5km過ぎ酒匂橋以降は細かなアップダウンもあり攻略が難しいコース。復路のペースを掴む上で重要区間であり、層の厚いチームでは復調途上のエースの起用も多いです。思った以上にラスト3kmで差がつくのも、ここ数年来に限らない傾向です。

定点通過記録と距離は、日テレ公式HPの結果に基づきます。

定点間順位・氏名・(大学名)・定点間記録・(定点間1kmラップ)の順に記載し、最後に区間記録とラップも同様の形でお示ししています。

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7区二宮 11.6km

1位 岸本 大紀 (青山学院大学) 0:34:02 (2:56.0)
2位 富田 峻平 (明治大学) 0:34:03 (2:56.1)
3位 越 陽汰 (東海大学) 0:34:06 (2:56.4)
4位 西澤 侑真 (順天堂大学) 0:34:16 (2:57.2)
5位 鈴木 創士 (早稲田大学) 0:34:20 (2:57.6)
6位 白鳥 哲汰 (駒澤大学) 0:34:24 (2:57.9)
7位 新家 裕太郎 (創価大学) 0:34:29 (2:58.4)
8位 川口 慧 (神奈川大学) 0:34:37 (2:59.1)
9位 中園 慎太朗 (法政大学) 0:34:43 (2:59.6)
10位 福島 渉太 (帝京大学) 0:34:49 (3:00.1)
10位 冨永 昌輝 (東京国際大学) 0:34:49 (3:00.1)
12位 国増 治貴 (専修大学) 0:34:50 (3:00.2)
13位 清水 拓斗 (国士舘大学) 0:35:00 (3:01.0)
14位 居田 優太 (2) 0:35:02 (3:01.2)
15位 梅崎 蓮 (東洋大学) 0:35:06 (3:01.6)
16位 川口 航士郎 (山梨学院大学) 0:35:22 (3:02.9)
17位 漆畑 徳輝 (日本体育大学) 0:35:33 (3:03.9)
18位 木付 琳 (國學院大学) 0:35:35 (3:04.1)
19位 新山 舜心 (駿河台大学) 0:35:36 (3:04.1)
19位 松井 尚希 (中央学院大学) 0:35:36 (3:04.1)
OP 田島 公太郎 (慶應義塾大学) 0:35:48 (3:05.2)

7区二宮定点は、最序盤の下りからの平坦なコースを過ぎ、中間点も越えた所です。区間12位までほぼキロ3分ペースで各人順調な入りです。トップの岸本くんは勿論のこと、やや苦しい順位ながらまだシード権を伺える位置で前を追う富田くん、鈴木くんが良い走りです。

中盤の細かなアップダウンに備えてここをゆったり目に入る選手もいますが、おおよそ35分フラットあたりまでが基準と見ています。このタイムを大きく超えるとそこからのビルドアップはなかなか難しく、居田くんはその瀬戸際のタイムで通過したことになります。

7区二宮~大磯 6.7km (18.3km地点)

1位 岸本 大紀 (青山学院大学) 0:20:03 (2:59.6)
2位 富田 峻平 (明治大学) 0:20:17 (3:01.6)
3位 越 陽汰 (東海大学) 0:20:20 (3:02.1)
4位 新家 裕太郎 (創価大学) 0:20:23 (3:02.5)
4位 冨永 昌輝 (東京国際大学) 0:20:23 (3:02.5)
6位 中園 慎太朗 (法政大学) 0:20:28 (3:03.3)
6位 梅崎 蓮 (東洋大学) 0:20:28 (3:03.3)
8位 国増 治貴 (専修大学) 0:20:35 (3:04.3)
9位 鈴木 創士 (早稲田大学) 0:20:39 (3:04.9)
10位 松井 尚希 (中央学院大学) 0:20:48 (3:06.3)
11位 西澤 侑真 (順天堂大学) 0:20:49 (3:06.4)
12位 白鳥 哲汰 (駒澤大学) 0:20:51 (3:06.7)
13位 新山 舜心 (駿河台大学) 0:20:54 (3:07.2)
13位 川口 航士郎 (山梨学院大学) 0:20:54 (3:07.2)
15位 川口 慧 (神奈川大学) 0:21:01 (3:08.2)
16位 福島 渉太 (帝京大学) 0:21:07 (3:09.1)
17位 居田 優太 (2) 0:21:22 (3:11.3)
18位 清水 拓斗 (国士舘大学) 0:21:24 (3:11.6)
19位 木付 琳 (國學院大学) 0:21:29 (3:12.4)
20位 漆畑 徳輝 (日本体育大学) 0:21:30 (3:12.5)
OP 田島 公太郎 (慶應義塾大学) 0:21:37 (3:13.6)

二宮定点を過ぎると12km付近で押切橋の登り、そこから大磯定点までも細かいアップダウンが続きます。二宮定点に比べ全ての選手でラップが大きく落ちる7区の難所です。
新家くん・冨永くん・梅崎くん・中園くんとシード権を争う位置の選手たちがこの定点間で順位を上げています。特に最序盤ゆったり目に入った梅崎くんがほぼペースを落とさず刻めているのが目立ちますね。

後の報道によれば、居田くんはこの定点間の少し前で足をつってしまったようで苦しい走りに。それでもなんとか総合5位を維持しています。

 

7区大磯~平塚中継所 3.0km (21.3km地点)

1位 岸本 大紀 (青山学院大学) 0:08:34 (2:51.3)
2位 梅崎 蓮 (東洋大学) 0:08:39 (2:53.0)
3位 富田 峻平 (明治大学) 0:08:42 (2:54.0)
4位 越 陽汰 (東海大学) 0:08:43 (2:54.3)
5位 国増 治貴 (専修大学) 0:08:46 (2:55.3)
6位 鈴木 創士 (早稲田大学) 0:08:49 (2:56.3)
7位 新家 裕太郎 (創価大学) 0:08:50 (2:56.7)
8位 松井 尚希 (中央学院大学) 0:08:51 (2:57.0)
9位 冨永 昌輝 (東京国際大学) 0:08:54 (2:58.0)
10位 新山 舜心 (駿河台大学) 0:08:56 (2:58.7)
11位 白鳥 哲汰 (駒澤大学) 0:08:57 (2:59.0)
12位 中園 慎太朗 (法政大学) 0:08:58 (2:59.3)
13位 川口 慧 (神奈川大学) 0:09:01 (3:00.3)
14位 西澤 侑真 (順天堂大学) 0:09:03 (3:01.0)
15位 清水 拓斗 (国士舘大学) 0:09:07 (3:02.3)
15位 福島 渉太 (帝京大学) 0:09:07 (3:02.3)
OP 田島 公太郎 (慶應義塾大学) 0:09:08 (3:02.7)
17位 漆畑 徳輝 (日本体育大学) 0:09:11 (3:03.7)
18位 川口 航士郎 (山梨学院大学) 0:09:13 (3:04.3)
19位 木付 琳 (國學院大学) 0:09:18 (3:06.0)
20位 居田 優太 (2) 0:09:25 (3:08.3)

7区最後の3kmはほぼ平坦で、ここのラストスパートで大きな差が生まれます。
全ての定点でトップを取った岸本くんは、ラストスパートも含めて貫禄の走り。2区を上位で走れるエースがここに起用されては他チームはお手上げです。

序盤から定点間順位を徐々に上げてきた梅崎くんはラストも早く、流石のロード巧者ぶり。
富田くん、越くんも定点間で常に上位。後方の選手では3年生主将・国増くんの快走が目立ちます。走行順で2人を交わし、更に前も伺える位置で襷を繋ぎます。

居田くんは15km以降よく粘ってくれました。定点間20位は本人としても不本意でしょうが、襷を繋ぐことに集中してくれたお陰で、終盤2校に交わされたもののまだシード権内7位を堅持しています。

7区平塚中継所 21.3km (区間順位)

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1位 岸本 大紀 (青山学院大学) 1:02:39 (2:56.5)
2位 富田 峻平 (明治大学) 1:03:02 (2:57.6)
3位 越 陽汰 (東海大学) 1:03:09 (2:57.9)
4位 新家 裕太郎 (創価大学) 1:03:42 (2:59.4)
5位 鈴木 創士 (早稲田大学) 1:03:48 (2:59.7)
6位 冨永 昌輝 (東京国際大学) 1:04:06 (3:00.6)
7位 西澤 侑真 (順天堂大学) 1:04:08 (3:00.7)
8位 中園 慎太朗 (法政大学) 1:04:09 (3:00.7)
9位 国増 治貴 (専修大学) 1:04:11 (3:00.8)
10位 白鳥 哲汰 (駒澤大学) 1:04:12 (3:00.8)
11位 梅崎 蓮 (東洋大学) 1:04:13 (3:00.9)
12位 川口 慧 (神奈川大学) 1:04:39 (3:02.1)
13位 福島 渉太 (帝京大学) 1:05:03 (3:03.2)
14位 松井 尚希 (中央学院大学) 1:05:15 (3:03.8)
15位 新山 舜心 (駿河台大学) 1:05:26 (3:04.3)
16位 川口 航士郎 (山梨学院大学) 1:05:29 (3:04.5)
17位 清水 拓斗 (国士舘大学) 1:05:31 (3:04.6)
18位 居田 優太 (2) 1:05:49 (3:05.4)
19位 漆畑 徳輝 (日本体育大学) 1:06:14 (3:06.6)
20位 木付 琳 (國學院大学) 1:06:22 (3:06.9)
OP 田島 公太郎 (慶應義塾大学) 1:06:33 (3:07.5)

定点のチェックポイントが少ないこともあり、おおよそ序盤の定点で大勢が決まっています。
特に1~3位の岸本くん・富田くん・越くんは定点間順位が序盤からずっと上位です。
後半のビルドアップが見事だった梅崎くんの区間順位が思ったほど伸びなかったことで、7区のような中間点が厳しいコースでも今後は序盤の早い入りが必須でしょうか。キロ3分切63分台が一つの目安になりそうです。

居田くんはアクシデントがありながら、よくぞ65分台で粘ってくれたと言っていいでしょう。今年度の成長株なのは間違いありませんので、得意の距離で更に結果を出し夏の走り込みを経てのリベンジに期待です。

7区まとめ