ホクレン士別大会を皮切りに、本格的なトラックレースが開幕してはや2週間。最終日の千歳大会では、とんでもない記録ラッシュが待っていました。
男子5000mE
12位 伊東 大翔(1) 14:14.46
14位 川崎 新太郎(4) 14:21.61
深川大会からの連戦となる伊東くんと、大会4日前に急遽出走が決まった川崎くんが出場。
川崎くんは序盤から積極的な入り。伊東くんも中団辺りの良い位置でスタート。1000mを2分47秒で通過後、伊東くんはぐっとポジションを上げます。
2000mは5分35秒で通過。この時点では2人で先頭集団前方をしっかり走っていました。
その後トヨタ自動車九州勢3名が飛び出し、ペースアップ。川崎くんは少し下がりますが、伊東くんは集団にぎりぎり残って粘ります。3000mは8分24秒通過。
ここでちょっとカメラが追えなくなります。伊東くんは先頭から10秒ビハインド程度で粘走、川崎くんは大きくは落ちず、その後小集団で走っているのを確認できました。4000m、先頭集団は11分15秒。
フィニッシュもちょっとうまく拾えませんでしたが、伊東くんはセカンドベストの14分14秒での走破。深川大会のリベンジ成ったでしょうか。川崎くんも遅れた?と思わせてからの刻みは流石です。14分21秒でまとめてくれました。
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男子5000mD
2位 三浦 拓朗(3) 13:53.91 PB
こちらも深川大会からの連戦となる三浦くんが出走。間違いなく高校卒業以来のPB更新を狙ってくるのでは…と考えていました。
その通りに、序盤から超積極的な入りでスタートします。
400mを65秒、1000mを2分45秒と、いずれも2番手前後で通過します。
2000mを5分36秒、3000mを8分25秒。これもいずれも2番手通過。この間、中国電力岡本選手やプレス工業橋本選手、SGH林選手らが交互に先頭を引っ張ります。3000m通過後は三浦くんも更に積極的に前へ行き、一旦落ちたペースも徐々に上がってきます。
4000m通過は11分14秒。図ったかのように2番手キープです。
ここから4600mまでロングスパートする選手も増え、集団がばらけていきますが、最後に残ったのは三浦くん、加藤くん(駒大)、西くん(筑波大)の大学生3名。ラスト一周12分54秒で通過します。
現地で何度も見ていた限りでの感想に過ぎませんが、三浦くんのラストスパートには若干課題があると感じていました。しかし、この日は違いました。
西脇工業高の先輩である加藤くんとデッドヒートも、ホームストレートまでは先頭を譲らない走りで、最後わずかに後れを取るものの見事自己新でフィニッシュ。
積極的な位置取りからラストスパートまで、バッチリ嵌った会心のレースと思います。
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男子1500mA
9位 山田 俊輝(1) 3:47.27
14位 森 智哉(3) 4:01.36
12位 田母神 一喜(阿見AC) 3:49.67
男子1500mAは深川大会からの連戦となる山田くん、森智くんとOB1年目の田母神くんの直接対決となりましたが…全体映像で追うのはちょっと厳しかったですね。
前半からの位置取りがそのまま順位になった感です。山田くんは積極的な入りからしっかり粘れました。田母神くんは中盤スタートから流石の追い込み。森くんは今日は終始後方でちょっとうまくいかなかったでしょうか。
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男子5000mA
6位 吉居 大和(1) 13:28.31 PB
U20日本歴代1位、日本学生歴代7位、中大歴代2位
17位 竹内 大地(トーエネック) 14:11.58
先日の深川大会で驚きのパフォーマンスを見せてくれた吉居くん。U20歴代記録を狙ってとの事前情報がありましたが、期待半分も正直連戦でそこまではどうかな~という思いも正直ありました。
…やはり彼は規格外の選手でした!
今日も積極的な入りで、富士通松枝、住友電工遠藤選手といった好調な実力者と共に前方でレースを進めます。PMよりも前の位置でレースを進めたため、純粋なレースとしてのペースメイクの上げ下げもありました。若干位置取りが難しそうな瞬間もありましたが、13分30秒切を狙うには十分なラップを刻んでいきます。
3000mまでのラップは2分41秒-5分22秒-8分05秒。この時点で既に吉居くんは3000mのPBを更新するという素晴らしい走りです。
3400m付近から吉居くんは徐々に先頭と間が空いていきます。カメラからもややフェードアウトしていき、粘りどころでした。先頭集団に付く松枝、遠藤選手は13分20秒台を十分狙えるペースです。4000mは10分46秒前後で通過。この時点では同じく先頭集団にいたマツダ延藤くんより後ろにいましたが、おそらく10分50秒前後では走破できていると思います。
ラスト一周は12分29秒で通過!ラストスパートがいつもどおり決まれば或いはという所でしたが、やはり残り200m付近でギアを切り替えた旨実況がありました。
ゴール前ではいつの間にか前にいた延藤くんを振り切って、13分28秒31秒で走破!PB更新はもちろんのこと、U20日本歴代1位、日本学生歴代7位、そして中大歴代2位のおまけ付きです!
走る度に陸上ファンを沸かせる吉居くん、速いだけでなく人を惹き付ける力もありますね。
竹内くんは3000mまで良い位置にいたように見えました。連戦に次ぐ連戦で今回は残念でしたが、ホクレンディスタンスチャレンジ全体では大きな収穫があったと思います。
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男子Men 5000mA 吉居大和 Yamato Yoshii 中央大学 U20日本記録のリザルト‼️
We have another U20 JPN record!!@WorldAthletics @asianathletics @jaaf_official pic.twitter.com/VlYoTSlKQe
その他のレース
3000mSCの出走は精鋭揃いなので少し楽しみにはしていたのですが、三浦龍司選手(順大1)の凄みは想像以上でした。
ラスト1000mは2分38秒とか?平坦なトラックを走らせたら今どれくらいの記録が出るでしょうか…。先日の駒大・鈴木選手の快走も含め、新大学1年生世代から目を離せません。
そして石田洸介選手(東京農大二高3)の高校新記録更新もお見事でした!福岡・浅川中から全中王者+1500m・3000m中学記録保持者としての越境入学ということで、若干停滞したかのように言われた時期もありましたが、高2シーズン終盤以降から本格化してきたように思います。本当に素晴らしい走りでした。
ホクレンDC千歳
— 月刊陸上競技 (@Getsuriku) July 18, 2020
男子3000m障害
三浦龍司選手(洛南→順大1)
が8.19.37!
日本歴代2位!学生新!
U20日本新!
高校記録に続き、日本最古のU20記録を更新!
ホクレン千歳
— 月刊陸上競技 (@Getsuriku) July 18, 2020
男子5000m
石田洸介選手(農大二高3)
13.36.89!
16年ぶりの高校新!U20歴代3位!
13.36.89石田洸介 農大二🆕
13.38.87佐藤秀和 仙台育英04年
13.44.91土橋啓太 大牟田02年
13.45.23佐藤悠基 佐久長聖04年
13.45.86北村 聡 西脇工02年 https://t.co/wU4Djx9gLY
1. 竹澤健介(早大3) 13:19.00 2007
— taku (@runtaku15) July 18, 2020
2. 高岡寿成(龍谷大4) 13:20.43 1992
3. 大迫傑(早大4) 13:20.80 2013
4. 上野裕一郎(中大4) 13:21.49 2007
5. 佐藤悠基(東海大2) 13:23.57 2006
6. 渡辺康幸(早大3) 13:26.53 1994
7. 吉居大和(中大1) 13:28.31 2020 New!